パグ犬 タローが教えてくれたこと

生命の危機を何度か乗り越え、快食・快便、20歳に向け順調な日々を送っていたパグ犬タロー。それが、たった一日食べなくなって……。愛犬との日々を振り返りながら、老犬との暮らし、介護のヒントにもなればと考えています。

完全燃焼!!!④ 細胞の1つ1つが完全燃焼!!!!

落ち着いたのか、はたまた疲れたのか、
タロー爺さんは薄目を開けながら(最近は目を開けたまま寝ることがほとんど)、穏やかに休んでいます。
「ゼロゼロ」と音を立てることもなくなり、呼吸はしごく安定してきたように見えたので、私たちも遅めの夕飯を摂ることに。
食後はフリーランスの女医が活躍する人気TV番組を見ていました。突っ込みを入れたり、ノリのよさに感心したり……。

ふと、すぐ横で寝ている彼に目を留めると、体の上下の動きが止まっているじゃないですか!! 

あれれ、タロー爺さん、もしかして息をしていない? もしかして死んじゃった?

慌てて主人を起こし、タローの急変を知らせました。

いくら大声で彼の名を呼んでみても、体を揺り動かしても反応がありません。
目は開いたまま、結ばれた口元から力なくダラリと舌がはみ出ました。
ついに来るべきときが来たのだと、実感した瞬間です。

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1~2歳のころのタロー

1~2歳のころの凛々しいタロー。顔はパグでも、その逞しいカラダは……

タロー爺さんはどういう状態で最期を迎えるのか――。

18歳を過ぎた頃から、妙に気になり始めました。
できれば彼が苦しむのは見たくない。年齢が年齢だけに、やはり老衰で眠るように逝ってほしい。

自らの腕の中でワンコが息を引きるのを見守ったという話をよく見聞きしますが、彼の最期の場面としてはあまりピンときませんでした。
主人と冗談交じりで、「気がついたら死んでた~~、とかいうのがいいね」と会話した記憶があります。

抱っこされて

連れ合いの姪に抱っこされて、少々困り顔に



飼い主の希望どおりに逝ったパグ犬のタロー爺さん。その亡き骸を前に涙が溢れるよりも、どこかすがすがしさを覚えていました。

細胞の1つ1つが完全燃焼して、ついに息切れた。そんな印象です。

年老いて病を得ても淡々と、飼い主にへつらうことなく堂々と、19歳と215日をまさに生ききった感があります。

お見事!! としか言いようがありません。

願わくば、私も君のような最期を迎えたいものです。トホホな飼い主に素敵な時間や貴重な経験、そして君を通じて知り得た人たちとの交流をプレゼントしてくれて、ありがとう!!!

墨田川テラスで
近所に住む父が飼うキャバリア(♂)と、墨田川テラスで一緒にお散歩しました