パグ犬 タローが教えてくれたこと

生命の危機を何度か乗り越え、快食・快便、20歳に向け順調な日々を送っていたパグ犬タロー。それが、たった一日食べなくなって……。愛犬との日々を振り返りながら、老犬との暮らし、介護のヒントにもなればと考えています。

回向院へ葬る③ いよいよ墨田川ともお別れのとき

両国橋

中央区墨田区を結ぶ両国橋。墨田区側上空には首都高が走り、タローの雨の日の散歩コースのひとつになっていた

タロー爺さんが死んだ翌日の金曜日、朝一番に問い合わせの電話を入れました。
こちらの寺院では週2回、千葉県内にある自前のペット専用焼き場で火葬するとか。土曜日の午前中に亡骸を焼き場へ運ぶ車が来るので、土曜日なるべく早い時間に受付されてはどうか、と勧められました。
「お別れは時間をかけて、しっかりなさったほうがいいですよ」とも。


暑い時期ではなかったので、1日や2日、自宅に亡骸を置くことはまったく抵抗がありませんでした。
彼の亡骸を前に、犬友と思い出を語ったりして過ごしたのですが、大往生ということもあり、「あんなことあったよね」「こんなこともあった!!」と、
彼の面白エピソードに泣き笑いしたのを思い出します。

墨田川テラスのタロー

墨田川テラスは近所のワンコたちの“お散歩銀座”だ

土曜日の朝九時前、連れ合いと一緒にタロー爺さんを回向院へ運び入れました。
最近は自宅まで亡骸を受け取りに来て、焼いた後に骨壷に納め、再び届けてくれるペット葬儀業者も少なくないようですが、回向院は原則として飼い主が持ち込みます。
その分「費用がお得なんだ」という経験者の声を聞きました。

両国橋付近の墨田川テラス
頻繁に散歩した墨田川テラス両国橋付近(左)。浜町公園方面とは反対側の蔵前橋(右)方面へ向かうことも

両国橋を渡るとき、立ち止まってタロー爺さんに隅田川の見納めを。
散歩で幾度となく通ったもんね。
そうそう、大好きなメス犬と求愛し合う「鶴の舞い」を繰り広げたのも、この橋の上でした。

寺院の職員さんいわく、亡骸を納めた箱*1ごと秤に乗せるので、中にいろいろ詰め込むとそれだけ重くなる。つまり料金が変わるかもしれないわけです。また、金属などの不燃物は不可と言われました。これは人間の場合と同じですね。


タロー爺さんの旅立ちのお供はベッドマット等の寝具や大好きだったおやつ、供花に止め、ぴったり6㌔に。
いよいよ彼の顔を拝むのも最後です。
連れ合いが荷造りテープで封をしました。

受付で塔婆を含めた費用を支払うと、霊安室へ。ここで箱をさらにビニールに包んで安置します。

綺麗な石張りの室内は青い光と静かな音楽に包まれ、室温はやや低め。他のペットとともにタロー爺さんは、ここで焼き場へ向かう車の到着を待つのです。
三途の川を渡るのに相応しい環境だと感じました。

タロー、永遠にお別れだよ。
迷わず、あの世へ行くんだよ。
向こうには友だちがたくさん待っているから大丈夫、
寂しくないよ。
じゃあね!!


*1:棺に見立てたものを自分で用意します。ほとんどは段ボール箱などの紙製ですが、中には木製の箱を取っておいたという方も。和歌山県田辺市で変死された資産家の愛犬は、人間以上の立派な白木の棺でしたね。