パグ犬 タローが教えてくれたこと

生命の危機を何度か乗り越え、快食・快便、20歳に向け順調な日々を送っていたパグ犬タロー。それが、たった一日食べなくなって……。愛犬との日々を振り返りながら、老犬との暮らし、介護のヒントにもなればと考えています。

梨にまつわる彼の記憶① 不意に涙が…… 

初物の梨

タローも大好物だった梨を頬張ると


今年も梨が美味しい時季になりました。
私自身、大好きな果物ですが、タローも大好物でした。まぁ、彼はバナナを除く、たいていの果物を口にしたんですけれど……。要するに食いしん坊なんですね。

だけど梨は別格!
甘酸っぱい味と水分の多さに加え、シャリシャリした食感が大のお気に入りでした。

7月の終わりから8月に入ると、店頭には早くも幸水豊水が出回ります。でも、主観を述べさせてもらえば、本格的に甘味がのってくるのはやはり9月近くになってから。

それまでは、じっと我慢のハル婆やです。
私にとって、梨はあくまでも秋の訪れを感じる果物。
暑い盛りの8月中は、スイカやメロン、モモを食べればいいじゃないですかー!?

祭壇に供えた梨

祭壇に梨を供えてみた

カレンダーをめくって9月最初の日曜日、前日買い求めた千葉産の豊水を彼の祭壇に供えました。
タローの遺影に向かって「ほら、初物だよ~」と語りかけます。
手を合わせた後、皮を剥いた梨を一切れ頬張ると、思いがけず涙が溢れてきました。

えっ、えーっ? 何なの、これ! 
決して悲しい気持ちになったからではなく、満ち足りたような不思議な感覚。こんな経験、初めてでした。