回向院へ葬る① 顔見知りワンコたちが眠る場所へ
タローをどこへ葬るか――。それはあらかじめ決めていました。
回向院というお寺で、江戸時代の〝明暦の大火〟(振袖火事とも称される)で亡くなられた、多くの無縁の人々を供養するために建てられたのですが、諸動物の供養を行うことでも有名です*1。
ここにはタローが小さい頃、一緒によく遊んだ顔見知りのワンコたちが何匹も眠っています。
きっと「タロー、やっと来たか!!」と迎えてくれることでしょう。
火葬してもらうのにいくらかかるのか、寺院に問い合わせてみました。
まずは体重によって、さらに火葬の仕方によって異なるそうです。
体重別は3㌔~6㌔、6㌔~10㌔といった具合に分けられます。もちろん10㌔以上のワンコも受け入れていただけますが、タロー爺さん、死ぬ前は6㌔前後だったため、該当しそうなゾーンだけを尋ねました。
壮年期は限りなく10㌔近い体重を誇ったのにね……。
火葬の仕方には個別葬か集合葬かの2種類があります。
前者は3㌔~6㌔なら3万3千円、6㌔~10㌔は3万6千円、後者は3㌔~6㌔が9千円、6㌔~10㌔が1万円とのこと。
個別葬は亡骸を一体ずつ火葬し、骨壷に入れて1年間、ロッカー形式の納骨堂を使用できますが、骨壷を自宅に持ち帰って手元供養することもできます。
1年経ったら、納骨堂の使用を有料で継続するか、あるいは供養塔へ合葬するかを選ぶことになるそうです。
一方、集合葬は亡骸をまとめて火葬し、境内にある供養塔へ葬られます。
個別葬と集合葬とでは、その費用に3倍以上の差があるわけですが、予定していた範囲内だったので、我が家では個別葬で送ることにしました。
*1:その起こりから、「有縁・無縁、人・動物に関わらず、生あるすべてのものへの仏の慈悲を説く」ことを理念に掲げ、連綿と動物供養が行われてきました。境内には犬猫をはじめ小鳥やオットセイなど、さまざまな動物の慰霊碑や供養塔が点在します。