パグ犬 タローが教えてくれたこと

生命の危機を何度か乗り越え、快食・快便、20歳に向け順調な日々を送っていたパグ犬タロー。それが、たった一日食べなくなって……。愛犬との日々を振り返りながら、老犬との暮らし、介護のヒントにもなればと考えています。

受診するタイミングって?! その2 だからと言って過信は禁物!

2階にいるタロー

2階からの“階段落ち”。あわやーーーーーー

受診か? 様子見か?

思い出すのは、タローが自宅の2階から急な階段を転がり落ちた時のことです。

いつも階段の上で吠えて「起きたよ!」と知らせるのですが、階段口の戸を閉めて台所で食器を洗っていたせいか、彼の吠え声をキャッチできませんでした。

何度か吠えたにも関わらず、婆やが迎えに来ない!!

「お腹空いた! 早く下に降ろして!」

地団駄を踏んだ彼は階下をのぞき見た瞬間、バランスを崩したのでしょう。なにせ3.5頭身ゆえ、頭部が重いですから。

ゴロゴロ、ズドーン!!

即座にタローが階段から落ちたと気づきました。

やっちまったか……。

静かに戸を開けると、自身の身に何が起きたのか分からない、キョトンとした顔つきのタローがいました。そっと抱きかかえたら抵抗しません。数分間やり過ごした後、心臓の鼓動を確かめるとドックン、ドックンと既に落ち着きを見せています。

階段落ち直後に四肢で立つ

“事故”の直後でも、何事もなかったかのように四肢で立ちました

続いて床に立たせてみました。
しっかりと立つのを見届けたら、頭部や四肢、背骨など、タローの全身をくまなく強めに触りました。

痛い箇所があれば、「ギャン」と泣くはずです。

どうやら骨折や打ち身はなさそう……。

次にご飯を用意すると、いつもの通りにガツガツ食べ始めました。

水も飲み終え、リードを見せながら彼に「散歩へ行く?」と尋ねると、これまたいつもの通りに玄関へ一直線です。

散歩の最中も、脚の運びはもちろん排尿&排便時の様子、排泄物の回数や形状、色、においなどが普段と比べて異なっていないか、いつもより注意深く見つめました。

とくに変わった点はなく、胸を撫で下ろしたことを鮮明に覚えています。

散歩の途中にも経過観察

散歩の途中にも経過観察しましたが、とくに異常は見つからず

しかし頭部を強く打つと、その時は何もなくても後に嘔吐したりして、死に至ることもあるのを思い出し、1週間ぐらいはタローの様子を気にかけていました。

幸いにして何事も起きなかったのですが、階段落下事件から何か月か経った頃、かかりつけの獣医を訪れた時のことです。

犬友の誰かから耳にしたのか、呆れたように言われました。
「タロー君は受け身が上手だったから、たまたま大事に至らなかっただけで……。もう14歳なんだし、そういう時はちゃんと診せてくださいね!」

素人判断だけに過信は禁物!ですね。トホホ。